CVMW2020 (Cardiovascular and Metabolic Week 2020 心血管代謝週間)

プログラム

会長講演

演者
河合  隆(東京医科大学 消化器内視鏡学分野)
司会
上村 直実(国立国際医療センター 国府台病院)

理事長講演

演者
加藤 元嗣(国立病院機構函館病院)
司会
河合  隆(東京医科大学 消化器内視鏡学分野)

特別講演

演者
服部 正平(東京大学 名誉教授)
司会
永田 尚義(東京医科大学 消化器内視鏡学分野)

国際セッション

『ロシアとの共同セッション: 京都胃炎分類 vs MAPS II』
司会のことば
×

国際セッション

ロシアとの共同セッション: 前がん病変診断は内視鏡的か?組織学的か?-京都胃炎分類 vs MAPS II-

司会:伊藤  透

(金沢医科大学 消化器内視鏡学)

司会:村上 和成

(大分大学医学部 消化器内科学)

日本では多くの医師が、「木村・竹本の分類」に従って内視鏡による胃粘膜萎縮を診断している。これは「胃炎の京都分類」でも推奨されており、生検病理診断は侵襲的な検査でもあるので、原則、悪性病変を疑った際にのみ施行しているのが現状である。昨今では画像強調画像(IEE)や拡大内視鏡の普及により、萎縮のみならず腸上皮化生も内視鏡診断が主流となっている。一方、ロシアを含めた欧州の胃前がん病変のマネジメントである「MAPSⅡ」では、胃粘膜萎縮は内視鏡とともに、病理組織検査も必要であると記載されている。日本において、胃粘膜萎縮(さらには腸上皮化生)は、本当に内視鏡所見の診断のみでよいのか、あるいは今後、内視鏡所見に加え病理生検が必要になるのか、などは議論のある所と思われる。特に除菌後は、「木村・竹本の分類」では萎縮の判定が困難となってきており、内視鏡的萎縮と組織学的萎縮の乖離も指摘されている。この国際セッションでは、現在生検病理診断を行っているロシアを含む欧州と、内視鏡診断主体の日本、さらにはアジアの現状を含めディスカッションしていきたい。

司会
伊藤  透(金沢医科大学 消化器内視鏡学)
村上 和成(大分大学医学部 消化器内科学講座)
Sergey Kashin(Associate professor, Head of Endoscopy Department, Yaroslavl Regional Cancer Hospital, Yaroslavl, Russia)
特別発言
菅野健太郎(自治医科大学 名誉教授)
服部 隆則(滋賀医科大学 名誉教授)
基調講演司会
田尻 久雄(東京慈恵会医科大学 先進内視鏡治療研究講座)
基調講演
Mário Dinis-Ribeiro(ESGE president)
コメンテーター
杉本 光繁(東京医科大学 消化器内視鏡学分野)

主題1(HP)

『HP感染除菌のための対策と課題』
司会のことば
×

01. 主題演題1

H. pylori感染除菌のための対策と課題

司会:鈴木 秀和

(東海大学医学部 内科学系 消化器内科学)

司会:飯島 克則

(秋田大学大学院医学系研究科 消化器内科学・神経内科学講座)

H. pylori感染が胃がんの主要な原因とされ、胃がんの多い本邦においては、全員除菌を掲げ、約3,000万人いると推定されるH. pylori陽性者(H. pylori感染胃炎)に対する除菌治療が保険診療のもとで進められている。その過程で、いくつかの課題、及び、その対策が講じられている。除菌治療に関しては、薬剤耐性菌の増加によって70%近くまで低下した一次除菌成功率が、ボノプラザンを用いたレジメンによって、80-90%にまで回復した。しかし、それでも除菌困難となる例が存在し、それに対する対策が必要となる。また、H. pylori感染は逆流性食道炎、または、ある種のアレルギー疾患の発生に抑制的に働いていることが知られており、除菌によって、こうした疾患発生に対する抑制効果が解除され増加することも考えられる。また、H. pylori感染は、腸内細菌叢にも影響を及ぼし、腸内細菌叢は、全身の種々の病態と関連することが知られており、除菌治療によって全身の種々の疾患発生のリスクが修飾される可能性があり、その対策も必要である。本セッションでは、本邦において国民総除菌を遂行するうえでの課題とその対策を討議したい。

司会
飯島 克則(秋田大学大学院医学系研究科 消化器内科学・神経内科学講座)
鈴木 秀和(東海大学医学部 内科学系 消化器内科学)
特別発言
高橋 信一(佼成病院)
コメンテーター
二神 生爾(日本医科大学武蔵小杉病院 消化器内科)

主題2(HP)

『除菌後胃がんの世界を探る:自己免疫性胃炎関連を含む』
司会のことば
×

02. 主題演題2

除菌後胃がんの世界を探る:自己免疫性胃炎関連を含む

司会:三輪 洋人

(兵庫医科大学 消化器内科)

司会:藤城 光弘

(名古屋大学大学院医学系研究科 病態内科学講座消化器内科学分野)

H. pylori除菌に胃がん発生抑制効果のあることがRCTやメタアナリシスにより示され、あらゆる年齢層の様々な背景粘膜を有する患者に対して除菌療法がおこなわれるようになって久しい。除菌後胃がんと一言にいっても、例えば、除菌時の粘膜萎縮がclosed-type (C) -1とopen-type (O)- 3、腸上皮化生が軽度と高度のように背景粘膜が違えば、胃がんの発生メカニズムや臨床病理学的特徴は異なるかもしれない。また、粘膜萎縮は除菌後の経年変化により回復することから、胃がん発生時に同程度の粘膜萎縮であっても、除菌された時期により発生する胃がんの特徴は異なるかもしれない。さらに、除菌後胃がんの中には、除菌後に新たに発生したもののみならず、除菌時見えなかった胃がんが顕在化したものもあり、両者を区別することは必ずしも容易ではない。自己免疫性胃炎合併例における除菌の効果は如何ほどであろうか。早期除菌例にみられる胃がんは未感染胃がんと同様の特徴を示すであろうか。MALTリンパ腫を始めとした悪性リンパ腫、胃食道接合部がん、バレット食道腺がんなどの他の悪性腫瘍の発生に除菌はどのような影響を与えるであろうか。知りたいことばかりである。本主題では、様々な角度から除菌後胃がんの世界を探ってみたい。多数の演題の応募を期待する。

司会
三輪 洋人(兵庫医科大学 消化器内科)
藤城 光弘(名古屋大学大学院医学系研究科 病態内科学講座消化器内科学分野)
特別発言
浅香 正博(北海道医療大学)
コメンテーター
古田 隆久(浜松医科大学附属病院 臨床研究センター)

主題3(HP)

『胃炎の内視鏡診断最前線~胃炎の京都分類からみた内視鏡所見と病理所見との対比』
司会のことば
×

03. 主題演題3

胃炎の内視鏡診断最前線~胃炎の京都分類からみた内視鏡所見と病理所見との対比

司会:永原 章仁

(順天堂大学医学部・大学院医学研究科 消化器内科学講座)

司会:鎌田 智有

(川崎医科大学 健康管理学)

組織学的胃炎の多くはH. pylori 感染が原因で、消化性潰瘍や胃がんはH. pylori 感染を背景として発症することが明らかとなった。従って、胃炎の診断は組織学的胃炎が存在する場合に限って用いるようになった。現在、上部消化管内視鏡検査は胃がんの発見のみならず、H. pylori 感染の有無や疾患の発生リスクを評価することが求められ、「胃炎の京都分類」により、未感染、現感染、既感染の内視鏡特徴を踏まえた胃炎診断が可能となってきた。
内視鏡で観察される萎縮、腸上皮化生は分化型胃癌、鳥肌、皺襞腫大は未分化型胃癌の高リスク、除菌後に顕在化してくる地図状発赤や腸上皮化生などは除菌後胃がんの高リスクであることがこれまでに報告されている。しかしながら、これらの内視鏡所見と病理所見との対比に関しては不明な点も残されている。さらに、これらの所見をもたらす組織、免疫、分子病理学的検索は発癌機序を解明する上で極めて重要である。近年、様々な画像強調観察 (IEE;Image Enhanced Endoscopy)が開発され臨床に用いられているが、その有用性および価値については十分に検討されているとは言えない。
本セッションでは、「胃炎の京都分類」に準じた内視鏡所見と病理所見との対比に焦点をあて、これを踏まえた白色光またはIEEによる内視鏡診断の現況と今後の展望などについて議論したい。多くの興味深い演題を期待している。

司会
永原 章仁(順天堂大学医学部 消化器内科学講座)
鎌田 智有(川崎医科大学 健康管理学)
特別発言
榊  信廣(早期胃癌検診協会)
コメンテーター
春間  賢(川崎医科大学総合医療センター 総合内科学2教室)

主題4(HP)

『新たなHP診断検査法の現状と今後』
司会のことば
×

04. 主題演題4

新たなH. pylori診断検査法の現状と今後

司会:菊地 正悟

(愛知医科大学 公衆衛生学)

司会:塩谷 昭子

(川崎医科大学 消化管内科学)

本学会のガイドラインでは,除菌判定に尿素呼気試験(UBT)が最も適した検査として推奨されているが、カットオフ値近傍の判定について信頼性が低い傾向にある. 同様にH. pylori抗体検査は、陰性と判断されてもカットオフに近い場合は「陰性高値」とされ、感染者が少なからず存在することが知られている。そのため、学会から新たに公表された「ピロリ菌血清抗体を加味した効果的な胃がん検診法と除菌を組み合わせた包括的胃がん予防のための推奨指針」において、抗体検査陰性高値者に適切なH. pylori感染診断を追加し、陽性の場合は除菌することが推奨されている。適切な感染診断については、特に特定はされていない。また血清pepsinogen (PG)値とH. pylori抗体を用いて胃がんのリスクを判定するABC分類が広く行われているが、同一検体でもキットによってPG値が異なる。本主題では、従来の検査を含め新たな診断検査法の精度および問題点さらには精度向上のための改善点に関する演題を広く公募する。

司会
菊地 正悟(愛知医科大学 公衆衛生学)
塩谷 昭子(川崎医科大学 消化管内科学)
特別発言
三木 一正(一般財団法人 日本健康増進財団)
コメンテーター
伊藤 公訓(広島大学病院 総合内科・総合診療科)

主題5(HP)

『小児・若年者除菌の未来』
司会のことば
×

05. 主題演題5

小児・若年者除菌の未来

司会:奥田 真珠美

(兵庫医科大学 小児科)

司会:内藤 裕二

(京都府立医科大学大学院医学研究科 消化器内科学)

日本ヘリコバクター学会ガイドライン「H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2016改訂版」では、胃がん予防への提言が記載され、「除菌によって胃がんリスクは低下する」「感染早期の除菌ほど胃がん予防効果は大きい」とある。また、「青少年期の除菌治療は次世代への感染対策として有効である」とも記載されている。しかしながら、日本小児栄養消化器肝臓学会の「小児期ヘリコバクター・ピロリ感染症の診療と管理ガイドライン2018(改定2版)」では、CQ9「無症状の小児の H. pylori 保菌者に除菌療法は推奨されるか?」に対するステートメントは「胃がん予防のために無症状の小児にH. pylori感染診断を行い、陽性者に内視鏡検査を施行せずに除菌療法を行う、いわゆるtest and treatを行わないことを提案する」とある。『胃がん予防』に対して相反する提言とガイドラインにより地方自治体をはじめ、医師や国民に混乱と戸惑いが生じている。本主題では、現状における問題点を整理し、小児・若年者除菌の未来を考えてみたい。

司会
奥田真珠美(兵庫医科大学 小児科)
内藤 裕二(京都府立医科大学大学院医学研究科 消化器内科学)
特別発言
樋口 和秀(大阪医科大学 第2内科)
コメンテーター
半田  修(川崎医科大学 消化管内科学)

主題6(HP)

Helicobacter基礎研究の最前線』
司会のことば
×

06. 主題演題6

ヘリコバクター基礎研究の最前線

司会:山岡 𠮷生

(大分大学環境予防医学講座)

司会:前田  愼

(横浜市立大学 消化器内科学)

Helicobacter属細菌の基礎研究は、胃炎、胃潰瘍、胃がんを惹起する細菌の病原性研究として開始された。この細菌が胃内に感染し、疾患を惹起するメカニズム研究から、菌側病原因子の解析、特にCagA、VacAをはじめとする因子の研究は大きな展開を遂げた。また宿主側因子の解析からその誘導するさまざまなシグナル伝達異常が明らかとなり、疾患惹起のメカニズムも明らかになりつつある。一方で、H. pylori全除菌時代となり、除菌後にも残存する影響、この細菌が引き起こすゲノム・エピゲノム変化、腸上皮化生をはじめとする粘膜変化、耐性菌の蔓延など、未解決な問題が山積している。さらに、H. pylori以外のHelicobacter属と疾患との関連性なども話題となっている。また、先駆的な方法論の応用として、大規模ゲノム解析や幹細胞研究などを題材した研究も盛んに行われている。本シンポジウムでは、Helicobacter基礎研究のあらたな研究の方向性を示すような演題を広く募集したい。

司会
前田  愼(横浜市立大学 消化器内科学教室)
山岡 𠮷生(大分大学医学部 環境・予防医学講座)
特別発言
大﨑 敬子(杏林大学医学部 感染症学講座)
コメンテーター
松崎潤太郎(慶應義塾大学薬学部 薬物治療学)

主題7(Biota)

『消化管疾患と口腔、胃内、小腸、糞便マイクロバイオームのクロストーク』
司会のことば
×

07. 主題演題7

消化管疾患と口腔、胃内、小腸、糞便マイクロバイオームのクロストーク

司会:大草 敏史

(順天堂大学 大学院医学研究科 寄付講座腸内フローラ研究講座)

司会:松本 主之

(岩手医科大学医学部 内科学講座 消化器内科消化管分野)

胃がんと胃・十二指腸潰瘍はH. pyloriの発見と除菌療法で解決されたとされているが、なぜH. pylori感染の数%以下しか発生しないのかなど疑問は解決していない。最近の研究では胃がんの発生に胃内細菌の関与が示唆され、胃内細菌叢が注目されてきている。また、口腔細菌が食道がんや胃内細菌叢の形成に関与していることも示唆されている。さらに、糞便細菌叢の形成についても、PPI投与下では胃内細菌叢が影響していることや小腸細菌の異常増殖(SIBO)が過敏性腸疾患の原因とも報告されている。ここでは、上部消化管疾患について口腔、胃、小腸の細菌叢を中心とした最近の研究を幅広くとりあげて討論したい。

司会
大草 敏史(順天堂大学大学院医学研究科 寄付講座腸内フローラ研究講座)
松本 主之(岩手医科大学 内科学講座 消化器内科消化管分野)

Meet the expert(Biota)

『腸内細菌と消化管疾患の関わり』
司会のことば
×

Meet the expert(Biota)

腸内細菌と消化管疾患の関わり

司会:緒方 晴彦

(慶應義塾大学医学部 内視鏡センター)

司会:久松 理一

(杏林大学医学部付属病院 消化管内科)

ヒトの消化管には約1,000種、100兆個の細菌が存在し、腸内細菌の持つ総遺伝子数はヒトの持つ遺伝子の100倍以上に上ることが明らかとなった。このような背景から、腸内細菌を一つの臓器としてとらえる考え方が広まりつつある。さらに、腸内細菌の新たな機能が次々と解明され、これまで予想もされなかった病態における腸内細菌の役割が明らかにされつつある。このセッションでは、炎症性腸疾患、大腸がん、機能性腸疾患などの消化管疾患の病態における腸内細菌の役割に関する新たな知見、さらに腸内細菌を標的とした新たな治療法などについて各分野のエキスパートの先生方にお話しをいただく。

司会
緒方 晴彦(慶應義塾大学医学部 内視鏡センター)
久松 理一(杏林大学医学部付属病院 消化管内科)
特別発言
松本 主之(岩手医科大学 内科学講座 消化器内科消化管分野)
コメンテーター
大草 敏史(順天堂大学大学院医学研究科 寄付講座腸内フローラ研究講座)